余白の造形舎 伊藤萠子の白いうつわ
余白の造形舎 伊藤萠子
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伊藤さんとの出会いは、静岡で開催している手創り市でした。
伊藤さんの出展ブースには、たくさんのお客様がいて、おそらくはじめまして同士のお客様たちが
「こういうの欲しかった」などと言い合いながら、お買い物を楽しまれている光景がとても印象的でした。
そのブースに広がる、柔らかな生成り色のうつわ。
華やかな装飾が施されているわけではないのですが、私はそのうつわをとても美しいと感じたのです。
◆暮らしの中から生まれるうつわ
伊藤さん自身が、3人の子育てをするお母さん。
伊藤さんの創るうつわは、どれも柔らかくたおやかな佇まい。そして安心感と安定感。
きっと作家の伊藤さんそのものなのだろうなと、思うのです。
毎日がにぎやかに過ぎてゆき、子供たちと共に過ごすその日常から生まれた作品。
それはやはり、とても美しくとても愛おしい。
きっとそのすべての空気を纏っているから、わたしはこのうつわに引き寄せられたのだと思います。
わたしの暮らしにも、このうつわを使いたいなと、素直に感じたのでした。
◆暮らしに心地よく収まってくれるモノ
白いうつわは、たくさんあるけれど、この「白」は、柔らかさと暖かさを感じる色。
とても素朴で飾り気があるわけではない。
だけど、ぴったりとはまったパズルの最後のピースのように、
暮らしに気持ちよく収まってくれるのです。
その心地よさ。
伊藤さんが作るうつわに込めた想い。
「緊張感を緩め、目立たない。
いつもそこにあって、いつも手に取ってしまう、そんな存在」
くらしの中で使う器だからこそ、くらしが主役になる器、そういう器なのです。
あわただしい毎日の中で、どんな料理も受け止めてくれる包容力は、心地よく頼もしい。
そして、使い込むことで現れる、うつわの表情は、なんだかご褒美のような気さえしてきます。
たくさん、たくさん使って、自分だけのうつわを育ててみよう。
そしたら今度はどんな顔を見せてくれるのかと、こころ弾ませてくれる、そんなくらしの道具です。
◆誤魔化しがきかないから、なんでもない器を作ることってとても難しい
伊藤さんのうつわは、それはそれは、シンプル。
この、潔いよい程にシンプルなうつわって、ともすれば野暮ったくなってしまうものだと思うのです。
でも、まったくそんなことはなく、とても芯のある印象さえある。
柔らかさだけではない、伊藤さんの作家としての核みたいなものが、見え隠れしているようにも思えるのです。
うつわを創る技術もさることながら、こうありたいというような「想い」が、このうつわから伝わってくるように感じます。
だからこそ、この白い器を、とてもかっこいいなと感じるのです。
個人として活動を始められたばかりの作家さんですが、出会えたことがとてもうれしいと思わせてくれる
そんな作家さんです。
「あったらいいのにな。」を綴ってゆきたいmoganaとしては、この出会いは必然だったのかもしれません。
きっと、あなたの「あったらいいのにな」を叶えてくれると思いますよ。
ぜひ、オンラインサイトをご覧くださいませ。